地方創生の新たな起爆剤:産学金連携ファンドが始動
国立大学法人千葉大学(学長:横手幸太郎)と株式会社千葉銀行(頭取:米本努)は、2025年9月17日に「スタートアップセミナーCHIBA 2025」を千葉大学柏の葉キャンパスで開催する。本セミナーは、7月に設立が発表された「ちばグロースアカデミアファンド」の本格始動を記念するもので、千葉県における産学金連携スタートアップエコシステムの構築に向けた重要な一歩となる。
地域金融機関と大学の戦略的連携が生む新たな価値
「ちばグロースアカデミアファンド」は、地方銀行と国立大学が共同で設立するスタートアップ支援ファンドとして注目を集めている。千葉銀行が持つ地域企業ネットワークと資金力、千葉大学が持つ研究シーズと人材育成機能を組み合わせることで、地域発イノベーションの創出と事業化を加速させる狙いだ。
この産学金連携モデルは、東京一極集中が進む中で、地方にイノベーション拠点を創出する新たなアプローチとして、他地域のモデルケースとなる可能性を秘めている。
上場スタートアップCEOが語る成功への道筋
セミナーの目玉は、東証グロース市場に上場した株式会社Liberawareの代表取締役・閔弘圭氏によるトークセッションだ。「上場したスタートアップ経営者に聞く!スタートアップ経営のポイントと落とし穴」と題し、千葉大学大学院国際学術研究院の片桐大輔教授がモデレーターを務める。
Liberawareは産業用ドローンソリューションで急成長を遂げた企業であり、閔氏の経験談は、地域発スタートアップの成長戦略を考える上で貴重な示唆を与えるものとなるだろう。
柏の葉:次世代イノベーション拠点としての可能性
会場となる千葉大学柏の葉キャンパス「Biohealth open Innovation Hub」は、バイオヘルス分野のオープンイノベーション拠点として整備された施設だ。つくばエクスプレス沿線に位置する柏の葉エリアは、産学官連携による新産業創出の実験場として、すでに多くのスタートアップが集積している。
今回のファンド設立とセミナー開催は、このエリアのポテンシャルをさらに引き出し、首都圏における新たなイノベーションハブとしての地位を確立する動きと言える。
投資家にとっての新たな機会
本セミナーは、スタートアップ企業だけでなく、地域のディープテック投資に関心を持つ投資家にとっても重要な機会となる。千葉大学の研究シーズから生まれるスタートアップや、千葉銀行のネットワークを通じて発掘される地域の有望企業との接点が生まれる可能性がある。
また、株式会社千葉大学コネクトが後援として参画していることから、大学発ベンチャーの事業化支援体制も整備されていることがうかがえる。
セミナー概要
- 開催日時:2025年9月17日(水)15:00~17:00
- 会場:千葉大学柏の葉キャンパス Biohealth open Innovation Hub A棟およびZoomによるハイブリッド開催
- 定員:会場70名、オンライン100名(先着順)
- 参加費:無料
- 対象:スタートアップ企業、起業を目指す方、投資家など
地方創生とイノベーション創出の新たなモデルとして、千葉大学と千葉銀行の取り組みは、全国の大学・地域金融機関・投資家にとって注目すべき事例となるだろう。産学金連携による地域スタートアップエコシステムの構築が、日本の新たな成長エンジンとなることが期待される。

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