日本初のIT事業ロールアップモデルが本格稼働
株式会社FUNDiTは本日、三菱UFJキャピタル運営ファンド、電通ベンチャーズSGPファンド、静岡キャピタル運営ファンド、ユナイテッド株式会社、GMS株式会社を引受先とする第三者割当増資の実施を発表した。
同社は2021年11月の設立以来、Webメディアやデジタルマーケティング領域を中心に、中小型IT事業のM&Aとロールアップという独自の成長戦略を展開。すでに100件を超えるM&Aを実施し、日本のIT業界において類を見ない速度での事業集約を実現している。
広告・メディア事業の深い知見が生む競争優位性
代表取締役の廣瀬寛氏は、リクルートでネット広告事業に携わった後、創業期のジーニーに入社し取締役として同社の成長を牽引。上場前は広告事業部門、上場後はコーポレート部門の責任者を歴任し、事業運営とファイナンスの両面で豊富な経験を持つ。
この経歴が、FUNDiTの強みとなっている。インターネット広告・メディア事業への深い理解と、M&A・ファイナンスの実務経験を併せ持つ廣瀬氏は、まさに「ファウンダーマーケットフィット」した経営者と言える。
投資家が評価する3つの成功要因
今回の資金調達で引受先となった投資家たちのコメントから、FUNDiTの成功要因が浮かび上がる。
1. ソーシングとPMIの実行力 三菱UFJキャピタルの田口順一氏は、「M&Aにおいて重要なソーシング及びPMIをやり切ることができるチーム」と評価。100件超のM&A実績がその実行力を証明している。
2. 事業アーキテクトとしての設計力 電通ベンチャーズの諫山樹氏は、FUNDiTを「事業群が有機的に機能するようグループ全体を設計する『事業アーキテクト』」と表現。単なる買収ではなく、シナジーを生み出す事業群の構築力を高く評価している。
3. 再現性の高いオペレーション ユナイテッドの小畑暁史氏は、「ロールアップをする上で必要な各プロセスにおいて、高度で再現性が高い状態を実現」していると指摘。これが急速な事業成長を支えている。
地域金融機関との連携で新たな価値創造へ
注目すべきは、静岡キャピタルの参画だ。同社の山内栄二氏は「地域企業の魅力的な商品やサービスをFUNDiT様と共に広げていく」と述べており、地方のIT企業のイグジット先としてのFUNDiTの役割にも期待が寄せられている。
ロールアップ企業の代表格へ
GMSの山口功一郎氏は、「近い将来ロールアップ企業の代表格の一社として注目される」と予測。日本の若者人口減少という構造問題に対し、M&Aによる生産性向上という解決策を提示するFUNDiTの事業モデルは、今後の日本経済にとって重要な意味を持つ。
資本金は18億6,744万円(資本剰余金含む)に達し、財務基盤も強化された。「IT領域での事業投資と経営の最適化から、ステークホルダーと日本の未来に貢献する」というミッションのもと、FUNDiTの共創型M&Aとロールアップ戦略が、日本のIT業界にどのような変革をもたらすか、投資家からの注目が集まっている。
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