mederi調査が示した衝撃 — 回答率100%という数字から学ぶ、市場機会の見つけ方

「誰もが抱える課題なのに、誰も解決できていない」領域を切り拓くmederiの戦略に学ぶ

「回答率100%」という数字に、はっとさせられた

正直に告白すれば、mederi株式会社(代表取締役 坂梨亜里咲)が2025年10月30日に発表した調査結果を見たとき、投資家としての自分の視野の狭さを痛感させられた。

「生理中に仕事の効率が落ちると感じたことはありますか?」

この質問に対する回答:

  • 「ある」90.9%
  • 「たまにある」9.1%
  • 「ない」0%

調査対象者111名全員が、何らかの形で影響を実感している。

この「100%」という数字の重みを、私たち投資家はどれだけ理解してきただろうか。これほど普遍的な課題が存在していたのに、なぜ見過ごしてきたのか。


「約8割がサポートを受けられない」— 巨大なギャップの発見

さらに驚かされたのは、職場サポートの実態だ。

「職場で生理に関する配慮やサポートを受けていますか?」

  • 「制度やサポートはない」41.7%
  • 「制度はあるが利用していない」37.5%
  • 「制度やサポートを利用している」20.8%

働く女性全員が課題を抱えているのに、約8割が実質的にサポートを受けられていない。

この巨大なギャップを、mederiは見出し、ビジネス機会に変えた。私たち投資家が見落としていた市場が、ここにあったのだ。


B2B2Cという戦略の巧みさ — 『mederi for biz』に学ぶ

mederiの戦略で特に学ばせていただきたいのが、企業向け福利厚生プラン『mederi for biz』の展開だ。

個人向けサービスだけでなく、企業を通じて働く女性にリーチする。この発想に、はっとさせられる。

既に導入している企業:

  • アイウェアブランドOWNDAYS(2025年5月発表)

今回の調査結果は、まさに企業に対する強力な訴求材料になる。「貴社の女性社員全員が、この課題を抱えています。でもサポートできていますか?」というメッセージだ。

調査を戦略的に活用するこの巧みさに、投資家として学ばせていただくことは多い。


レバレジーズグループ参画 — 2025年7月の意義

2025年7月、mederiはレバレジーズグループに参画した。

レバレジーズの強みは、人材紹介領域での圧倒的な企業ネットワークだ。このネットワークを活用できれば、『mederi for biz』の企業導入を一気に加速できる。

この戦略的パートナーシップの選択にも、mederiの事業眼の確かさを感じさせられる。単独での成長ではなく、適切なパートナーと組むことで成長を加速させる——この判断力に学ばせていただきたい。


LINE友だち45万人 — 地道な積み上げの結果

mederiの公式LINE友だち登録者数は45万人を突破している(2025年5月時点)。

この数字は、一朝一夕で達成できるものではない。2019年8月の設立から約6年をかけて積み上げてきた実績だ。

そして、この45万人というユーザーベースが、今後の企業向け展開における大きな武器になる。「すでにこれだけのユーザーが利用しています」という実績は、企業の人事部門に対して強力な説得材料となるはずだ。


調査発表という市場開拓手法に学ぶ

今回mederiが実施した調査は、単なるPR活動を超えた戦略的意義を持っていると感じる。

調査が果たす役割:

  1. 市場機会の可視化 — 「100%」という数字で課題の普遍性を証明
  2. 企業への問題提起 — 「サポート利用2割」で企業側の課題を明示
  3. メディア露出 — PR TIMESを通じた企業人事・総務部門へのリーチ

特に感心させられるのは、この調査結果がそのまま『mederi for biz』のセールス資料として機能する点だ。データに基づいた説得は、最も強力だ。

投資家として、このような戦略的なマーケティング手法に学ばせていただきたい。


私たちが見落としていた「見えない市場」

恥ずかしながら、多くの投資家がSaaS、AI、フィンテックといった「わかりやすい」成長領域ばかりに注目してきた。

しかし、mederiが切り拓いているのは「誰もが抱える課題なのに、誰も声を上げにくい」という領域だ。

この市場の特性:

  • ターゲット層の100%が課題を抱える(普遍性)
  • 相談しにくいという心理的障壁が存在(参入障壁)
  • オンライン診療でその障壁を低減できる(技術的解決)
  • 継続利用前提でリカーリングレベニューが構築可能(収益性)

これほど魅力的な市場が存在していたのに、なぜ私たちは気づかなかったのか。


坂梨亜里咲氏のビジョン — 「誰もが愛でりあえる社会へ」

mederiを率いる坂梨亜里咲氏が掲げるのは「誰もが愛でりあえる社会へ」というビジョンだ。

すべての人が自分の体のことをきちんと知り、大切に愛でられるように——このビジョンの実現に向けた事業展開には、社会的意義とビジネス機会の両立を見る。

社会課題の解決と事業成長を両立させる。この理想的な形を、mederiは体現しつつある。


投資家として学ぶべきこと

mederiの戦略から、投資家として学ばせていただくべきことは多い。

第一に、「見えにくい市場」にこそ大きな機会が眠っているということ。誰もが抱える課題なのに、誰も声を上げない領域。そこに目を向ける視点。

第二に、テクノロジーとビジネスモデルの組み合わせ方。オンライン診療という技術と、B2B2Cというモデル。この組み合わせの巧みさ。

第三に、戦略的なマーケティング。調査発表がセールス資料にもなる。この一石二鳥の発想。

第四に、適切なパートナーシップ。レバレジーズとの連携により、成長を加速させる戦略眼。

PARTNERが掲げる「産業を共に創り出すパートナー」という理念。mederiのような企業から謙虚に学び、その挑戦を支援することで、投資家もまた新たな産業創造に貢献できるのではないだろうか。


今後の展開に期待したい

mederiの今後の展開として期待したいのは:

  1. レバレジーズのネットワークを活用した大企業への『mederi for biz』導入拡大
  2. 45万人のユーザーデータを活用した新サービス開発
  3. ピル診療以外の女性ヘルスケア領域への展開可能性
  4. 調査発表を継続することでの市場教育と企業開拓

特に企業向け展開は、今回の調査結果を武器に大きく加速するのではないだろうか。


フェムテック市場の可能性を教えてくれたmederi

正直に言えば、フェムテック市場について、私自身それほど深く考察してこなかった。

しかしmederiの取り組みを見て、この領域の可能性の大きさに気づかされた。「誰もが抱える課題」という普遍性と、「誰も声を上げにくい」という心理的障壁。この組み合わせが生み出す市場機会。

投資家として、こうした「見えにくい」領域にもっと目を向けるべきだと、mederiから学ばせていただいた。


企業情報 mederi株式会社

  • 代表取締役: 坂梨亜里咲
  • 設立: 2019年8月1日
  • 所在地: 東京都目黒区大橋2-22-6 唐木ビル5F
  • 公式サイト: https://mederi.jp

調査概要

  • 調査期間: 2025年10月3日〜10月6日
  • 調査方法: Instagram ストーリーズアンケート
  • 有効回答数: 女性111名

【編集後記】 「回答率100%」という数字の前に、投資家として自分の視野の狭さを思い知らされた。これほど普遍的な課題が存在していたのに、なぜ見過ごしてきたのか。mederiの戦略から学ばせていただき、「見えにくい市場」にこそ大きな機会があることを、改めて認識したい。


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