世界最低レベルの日本の従業員エンゲージメント改革に新たな推進力〜元マッキンゼー日本支社長 平野正雄氏、HRテックスタートアップU-ZEROの特別顧問に就任〜

投資家が注目すべき大きな市場機会と経営戦略の専門家の参画

従業員エンゲージメント改革を支援するスタートアップ株式会社U-ZEROは8月7日、元マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社長の平野正雄氏が特別顧問に就任したと発表した。8月1日付での就任となり、経営戦略及び事業成長を強力に推進する体制を整えた。

巨大な市場機会:世界最低レベルの日本の従業員エンゲージメント

投資家にとって最も注目すべきは、U-ZEROが取り組む市場の規模と成長余地の大きさだ。ギャラップ社の調査によると、日本の従業員エンゲージメント率はわずか5.2%で、国際平均の23%を大きく下回り、世界129ヵ国中122位という最低レベルを記録している。

U-ZEROの調査では、日本企業の従業員の64%が「声が経営に届いていない」、67%が「組織の壁」を感じていることが判明。この数字は、従業員エンゲージメント改革市場の潜在的な規模の大きさを物語っている。

実績に裏打ちされたソリューション

U-ZEROの強みは、創業者である三村真宗CEOの実績にある。同氏は株式会社コンカーの代表として、「働きがいのある会社」ランキング中規模部門で日本最長記録となる7年連続1位を達成。この実績をもとに、「経営」「文化」「従業員」の3つの軸からAIを活用して従業員の本音を収集・分析し、経営に反映するSaaS型ソリューション「U-ZERO Engagement Suite」を展開している。

平野氏参画がもたらす戦略的価値

平野正雄氏の特別顧問就任は、U-ZEROにとって単なる「箔付け」を超えた戦略的意味を持つ。

経営戦略の高度化: マッキンゼーで1998年から2006年まで日本支社長を務めた平野氏の多角的視点と実践的な経営戦略知見は、U-ZEROの持続的成長戦略策定における強力な羅針盤となる。

組織開発の強化: 大企業の組織変革を支援してきた豊富な経験により、U-ZERO自身の組織力強化と、顧客企業への高品質な組織開発支援が期待される。

新規事業・アライアンス戦略の推進: イノベーション創出に関する知見と広範なネットワークは、新規サービス開発や戦略的パートナーシップ構築を加速させる重要な要素となる。

投資家が注目すべきU-ZEROの成長戦略

U-ZEROは2024年の日本のエンゲージメント率6%を2030年に10%、将来的には世界平均の23%まで引き上げることをミッションとして掲げている。これは単なる数値目標ではなく、巨大な市場創出を意味する。

同社は「デジタル」(AIクラウドサービス)、「コンサルティング」(チェンジマネジメント支援)、「エンパワーメント」(研修などの人的サービス)という3つのソリューションで包括的なアプローチを展開。この多角的なビジネスモデルは、顧客との長期的関係構築と継続的収益確保を可能にする。

今後の展望

平野氏は2025年5月に開催された「U-ZERO DAY 2025」に登壇するなど、すでにU-ZEROとの関係を深めており、今回の正式な特別顧問就任により、より強固な経営体制が構築された。

HRテック市場は今後さらなる成長が期待される分野であり、特に日本の従業員エンゲージメント改革という明確で巨大な課題に対するソリューションを提供するU-ZEROの事業は、投資家にとって注目に値する案件といえるだろう。

経営戦略の専門家である平野氏の参画により、U-ZEROがどのような成長戦略を描き、どう実行していくのか。投資家としては引き続き注視していきたい企業の一つである。


企業概要

  • 会社名: 株式会社U-ZERO
  • 設立: 2024年6月
  • 代表者: 三村真宗(代表取締役CEO兼CPO)
  • 所在地: 東京都千代田区大手町1丁目6-1 大手町ビルヂング5階
  • 事業内容: 従業員エンゲージメント改革支援(SaaS型AIソリューション、コンサルティング)
  • URL: https://www.u-zero.com/

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